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「3DSで裸撮られいじめ」損賠訴訟が和解

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他にもネットの記事や新聞でも報道されました。


原告側は「こちらの主張が認められた内容の和解と受け止めている。金額には満足していないが、少年への精神的負担を考慮して早期解決を優先した」、被告側は「和解勧告と解決金の金額からすると、訴状内容のほとんどが事実ではないという我々の主張が理解して頂けたと解釈している」との談話を出した。


とありますが、原告側のコメントは当職のものです。

自分自身が担当した事件ということもあり、昨晩からネットのコメント欄などはたくさん見ました。

「額が少なすぎる!」という声が圧倒的に多いのですが、
そのとおりだろうと思います。

「なんで和解するんだ!」という原告側へのお怒りも目にしましたが、
裁判で戦い続けるということは、それ自体がストレスになります。

どんな争いごとでも最後は和解が望ましいはずで、
そして一応は和解という決着ができたのですから、
和解したことは前向きにとらえてほしいと思います。
さらに、提訴という形で戦い、泣き寝入りはしなかったのです。
その上で「和解」という形を選んだことは、決して消極的な結末ではないのです。

今回、提訴にあたっては、原告の少年の精神的苦痛を少しでも慰謝したいという目的があったのは当然ですが、
それ以外にも
・いじめは悪、ということを知らしめたい
・自殺する前に戦うという選択肢もある。「そのくらい我慢しろ」というのは暴論である。

さらに
・未成年が通信機器を持つことの危険性、簡単に加害者にもなってしまう現状を知ってほしい。

などの思いもありました。

提訴日と和解成立日の2回にわたってニュースになり、それなりの反響があったことを考えると、
一定の成果はあったのではないかと前向きにとらえています。

なお、本件は提訴日から約1年での決着です。
担当する全事件が勉強であると思っていますが、この事件は特に勉強させられました。

詳しくは書けませんが、少年への尋問。
当分経験しないでしょうが、これがいい経験でした。
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