民事の自白事件があってもいいのではないか - じょうばん法律事務所 弁護士のブログ<茨城県取手市>
FC2ブログ

民事の自白事件があってもいいのではないか

珍しく?真面目な話です。

日本の刑事事件は、ほとんどが「やりました。ごめんなさい。反省しています。」という自白事件です。
私もこれまで多くの刑事事件を担当してきましたが、1件を除いてすべて自白です。
その他の1件も「言われるほど殴ってない。だけど、あとは全部やった。」というものでした。

そして、刑事裁判では、こうした罪と向き合う自白の姿勢は有利に評価されます。

他方で民事事件。
民事事件というのは、金返せ、慰謝料払え、解雇はひどいなど、
社会生活(≒金)に関わる問題のことです。

揺るぎない証拠を出して「金払え。」などやっても、民事の場合はほぼすべて「否認」されます。
私自身も、どう考えても負けだろうという事件で、最後の抵抗代わり?に「否認」する方針です。

例えばですが、ラブホテルに一緒に入る写真を出しても、「仕事の相談をしただけ。」とか弁解するんですね。

そうすると、こういった証拠を出す側はとてもおもしろくない。
さらにケンカムードが高まります。

個人的な意見ですが、法廷に持ち込まれた紛争であっても、できる限り円満な解決を目指すべきだと思っています。

でも、「否認」の態度が誠意なくうつり、円満な解決を遠のかせてしまうことは多々あるな~と実感しているのです。

これまでも多くの民事事件をやってきましたが、
「ちゃんと謝ってもらえさえすれば慰謝料なんか要らなかった。」と言う方は実は多いです。
しかし、謝罪がしっかりなされていないどころか「何が悪いっていうんだ!」という逆ギレがあり、
裁判になってしまう、というケースが本当に多いです。
案外、紛争のポイントは気持ちの問題だったりして、それを逆なでしてしまっては意味がないですね。

それなのにまた裁判で「否認。」。
裁判の場だとしても「しっかり認めれば、大きく譲歩したのに。」という声は多いんですね。

だから、被告側の代理人とやるとして「否認」というのは、セオリーだというのはわかるんですが、
それが実は被告の利益につながっていないことも多々あるんだろうなと思うのです。
案外、民事においても「ごめんなさい。反省してます。」ということが、
被告の利益(=金額負担が低くなる)につながることもあるんじゃないかと。

自分が刑務所に入るかもしれないくらい重大なことは認められるのに、
後からいくらでも何とかなるお金の問題は認められないというのもおかしな話ですよね。
(刑務所に入りたくないからこそみとめるのかもしれませんが・・・)

最近は不誠実な交渉態度が、慰謝料を増額させる事由になるなんて裁判例もあるようですし、
逆に誠実に民事上の責任を認めて(お情けで)減額を狙うっていう戦略があり得ていいんじゃないかと思います。
関連記事

コメント

非公開コメント