採点対象ではなさそうだけど、気になるところ - じょうばん法律事務所 弁護士のブログ<茨城県取手市> 詐欺サイトと日々戦っています。
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採点対象ではなさそうだけど、気になるところ

添削をたくさんしていると、減点まではいかないけれど、気になる答案というのは多くあります。

弁護士仲間に聞いても「読んでいて気になるね。」と認識が共通しているので、
今日はそれについて書いてみようと思います。

徒然ブログなので、順番はテキトーです。

1 語尾がほぼすべて「と考える。」

原告の合理的意思に反し、処分権主義に反すると考える。
したがって、裁判所は**という判決はできないと考える。
よって、裁判所は**という判決をすべきと考える。

といったように、すべてに「と考える。」をつける答案。
なんか自信がなさそうだし、文字の無駄だし、意味がないと思います。
何より、韻を踏んでいる感じが、読んでいて快適ではありません。

私は答案の美しさというものにこだわりをもつべきだと思うので、
接続詞の繰り返しを避けたり(そして2連続をやめる等)、
理由の後に結論を書くなら、常にその順番を守るという心がけが大事だと思います。


2 「といえる。」「と解する。」の使う場所

これも語尾の問題。
「~であり、殺意はあると解する。」というのは、不自然に感じます。
殺意の有無は解釈問題ではなく、評価の問題なので
「~といえる。」「~というべきである。」などが適切だと思います。


3 理由、結論の順番

1で書きましたが、基本的には理由を書いてから結論を書いてくれた方が読みやすいです。
別に逆でも減点はないと思うのですが、1つの答案内で混ざっているととても読みにくいです。


4 どっちつかずの結論


場合分けが必要な問題というのは確かにありますが、
これもやはり自信がないのか「合憲である可能性がある。」などと、あいまいな言い回しに終始する答案も多いです。
自分自身の見解を求められているのですから、断言しましょう。


5 学説の名前をそのまま使う

これは減点というより、得点になってないものだと思うのですが、
「この点、**説によると、Aは登記を具備していないので・・・」
と書いて論証したことにする答案もあります。
これは少ない方ですが、論文というものを誤解していると思うので、改善した方がいいです。

同じく「判例が~と言っているので、本件も同様である。」という論述も目立ちますが、これも不十分です。
判例だから正しいというわけではないし、判例がそのままあてはまるかもわからないし、
なぜその判例がその結論をとっているのかというところまで書かないと伝わりません。


6 無駄な「確かに~」


自分が導きたい結論とは逆の結論に有利な事情にも言及するべきことは確かですが、
うまくいっていない答案が多いです。

「確かに、本件では殺意が認められるとも思える。」
と結論部分のみを反対にふって、殺意が認められない論述を始めるというものです。
反対の見解に、なぜ言い分があるのかというところまで書かないと意味がないです。

これも減点にならないというより得点になってないものかな。
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