訴訟は料理の鉄人である。 - じょうばん法律事務所 弁護士のブログ インターネット詐欺・不当解雇 着手金0円
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訴訟は料理の鉄人である。

料理の鉄人というのは、鉄人が料理をする番組です。
わからない方は調べてみてください。

料理ってのは、食材がいいほど美味しいものが作りやすい。
その分、料理対決にも勝利しやすくなります。

訴訟も同じで、証拠が充実していると勝利しやすくなります。
証拠がとぼしければどんなにがんばっても勝てません。
ましてや、対決相手の食材(証拠)がいいものであればなおさらですね。


ステーキを作る対決だったとします。
どの食材にこだわるでしょう。

どう考えても肉です。
必ずこだわるべき、重視するべき食材があるはずです。

訴訟も同じで、貸金請求事件なら借用書、地位確認(解雇無効)なら解雇通知書、
交通事故なら診断書・入通院歴といったこだわるべきポイントが必ずあります。

このこだわるべきポイントを間違えてしまうと大変です。
ステーキ対決なのにほうれん草やコーンにこだわっても対決には勝てません。

訴訟だとこれがわかりにくい。
どうでもいいところをガチンコに争ったり、何もかも認めようとしない光景を見ます。

貸金請求事件でいうと、「借りてない。もらったものだ。」と主張したいなら、
お金を受け取った事実は認めてもいいはずなのに、
裁判官から「お金を受け取ったことは認めるわけでしょ?」と聞かれても
「そうじゃなくて~~」と認めても問題がないところを認められない。

返還の合意という、ステーキ対決でいうところの肉の部分にこだわれないんですね。

こだわるべき食材を重視しつつ、持っている食材の中で最高の料理を作ってどっちが美味しいか判断してもらう。
訴訟も同じです。
持っている証拠からストーリーを積み上げていき、説得力を持たせて裁判官にわかってもらう。
先日の記事でも書きましたが、相手の鉄人も料理を作ります。
どちらの料理が美味しいのか、という対決なんです。
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